今日も鶏胸肉

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“今日も鶏胸肉”

なぜカラマネディスプレイなのか?

sRGBでしか見ないしAdobeRGBとか気にしないしカラマネディスプレイじゃなくてもへーきへーき。こう思うのはちょっと早計ですぞ。

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 上のグラフ、これは何でしょうか?
これはガンマカーブと呼ばれます、理想はガンマ1.0のリニアなグラフとなります。
昔なつかしCRTディスプレイはその特性により中間調が暗くなる傾向にあり、ガンマ1.8や2.2が規定値となっています。
(あんまきちんと作図してないのでそこは見逃してください)

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カメラのビデオガンマカーブはこれに合わせ逆のカーブ特性を持ち

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最終的に相殺して1.0となるようなチューニングとなっていました。

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現在では液晶ディスプレイもカメラに合わせて同様の特性となるように設計されています。

従来、Apple製品や印刷業界では1.8が主流でしたが、写真や広色域印刷において現在はは2.2が標準値であるようです、1.8だと全体的に明るく感じますね。AdobeRGBも2.2で定義されています。
ちなみに映画館などでは2.6くらいまで下がるという話も。

このガンマカーブはR,G,Bそれぞれ存在し、きれいに揃ったほうが良いディスプレイの表示となります。
これが揃わないとグレーの階調において特定の階調で色が偏り、グレーをグレーとして表示することができません。これを「色が転ぶ」と表現します。
色が転んでいれば、どの色を表示する場合においても影響が及びます。

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ここまでのプロセスをするにあたり、最低条件としてディスプレイが正しい色を表示できる状態になくてはなりません。そこでカラーマネージメント対応ディスプレイが必要になってきます。

カラーマネージメントディスプレイは「正しい色を表示する」ことに心血を注いでします。そのため専用ソフト、色測定器、また、機器内部にガンマ補正回路を備えているためそれらが連動してハードウェアキャリブレーションをすることが可能です。

専用ソフトウェアはEIZOであればColorNavigator、BenQであればPalette Masterですね。色測定器はi1 Displayあたりが導入しやすいです。最近は測定器内蔵モデルなどもありますね、これは自動スケジュール測定も組めるので楽です。

専用ソフトウェアと測定器を使うことで行う「ハードウェアキャリブレーション」は可能な限りディスプレイの特性を活かし、正しい色を表示させることが可能になります。

一方、対応していないディスプレイで色測定器と i1 Profiler などを使用し、ソフト任せでPCからの出力信号のみを調整するのを「ソフトウェアキャリブレーション」と呼びます。この場合は出力信号を抑制する結果になってしまい、結果として表示できる色空間を狭めることに繋がり、また精度もよくありません。
少なくとも、iMacのような機種はどう頑張ってもソフトウェアキャリブレーションになってしまいます。
(それでもそこいらのディスプレイに比べたら Macのディスプレイは非常に優秀)

質の良くないディスプレイであれば、キャリブレーションを頑張ってもガンマカーブを揃わせることもできません。

また、カラマネディスプレイに対し色測定器がなくても、最初はメーカーで調整されているのでいい結果にはなるでしょう。しかし時間が立つと段々と劣化が起こります。
それに対しキャリブレーションで補正をかけていくことが重要となります。
また、表示できる色空間に余裕がない機種になると、最初sRGBの範囲ギリギリで表示ができていても劣化が進むことによりそれが厳しくなってくるはずです。

結果として、カラーマネージメント対応ディスプレイという選択につながっていきます。