冬山行くなら覚えておきたい、その名は「お湯アイロン」
皆さんプラティパスは持ってますか?ナルゲンは持ってますか?
今回はこれらのアイテムが冬山でグローブ等を濡らしたときに活躍するお話です。
僕は一昨年前、雪山講習でビバークした際に不注意で登山靴の中に浸水させてしまうという失態を犯してしまいました。
この時、先生に教えていただいたのが「お湯アイロン」です。
この時使用したのはナルゲンタイプのボトルでしたが、僕はこの一件以来たとえ日帰りでもビバークの可能性があるため、1Lのプラティパスを空で持っていってます。
お湯アイロンの詳しいメカニズムとしては、空気は温かいところから冷たいところへと移動する性質を持っています。またその際に温められた水分は蒸気となって移動をします。
ゴアテックスなんかはまさにこのメカニズムですね、ゴアテックスメンブレンにコーティングされたポリウレタン層がベースレイヤーで蒸気となった汗を一旦保水し、温められることで再度蒸気となった汗が外へ放出されるという仕組みです。
ウェアの懐にグローブなどを入れておく「着干し」も同じメカニズムです。
このお湯アイロンを覚えると濡れたグローブを延々バーナーで乾かすといった無駄行為をしなくて済むようになり、また9割くらいまで乾燥させたらあとは懐へ、といった感じで再使用可能状態へリカバリーさせます。
ちなみにプラティパス、ナルゲンは熱湯に耐えることが出来ますが、それに対して登山靴や防水シームテープが使われたウェア、グローブ類は接着面が破損してしまうため熱湯は使用してはいけません。
クッカーで軽く湯気が立ち始めたくらいのお湯を使いましょう。
それでは今回の被験者、モンベルのトレールアクショングローブ。
こいつを濡らし、早速熱湯を入れたプラティパスに乗せます。
この時、プラティパスは可能な限り空気を抜いておきます。
さあ、一分も経たないうちに湯気が出てきました、あとは放置しつつお湯が冷めたら再加熱して乾燥を目指しましょう。
考えられる活用法としては
・浸水した登山靴にナルゲン、1Lプラティパスを突っ込む
(プラティパスのほうがつま先まで入れられるので良い)
・ナルゲンにグローブ、ソックスをかぶせる
・プラティパスにグローブ、ウェアを乗せる、巻く
こういった感じです、意外と知られてない気がしたので是非実験してみてください。
ちなみにプラティパス、ナルゲン以外では試していないので破損してもくれぐれも自己責任で。